電撃文庫『ヘヴィーオブジェクト 7 亡霊達の警察』
超大型兵器vs歩兵でお馴染みのSFアクション、7冊目。
今度の舞台は何度目かになるオセアニア。
幼女に手を出したら世界中からフルボッコで世界警察に狙われるお話。
些細な任務が人助けになり、人助けのはずが世界を救ってるという
いつもの流れではあるのですが、今回は最後の段になって、
「人間の善意」で救われるというのが新鮮でした。
人間、まだまだ捨てたもんじゃないな! という意味でもあるし、
クウェンサー君達でもなんともならんのだな、という意味でもあります。
●オセアニア模擬戦
ヘイヴィア君率いる反乱チームvsクウェンサー君率いる(?)お姫様チーム。
部隊内模擬戦のお話と、間違い電話から始まる市街地戦のお話。
対人、対集団戦闘なのでサバイバルゲームっぽい雰囲気。
部隊内での手の読みあいは微笑ましさで団欒気分です。
しかしこの章での名言は、間違い電話「お前の娘は預かった」でした。
他の何をも吹き飛ばす笑撃発言。この後すっごくシリアス展開ですけど、
もうこの一言でおなか一杯でした。
●オセアニア情報戦
暗躍がバレたために国際問題になって多国籍軍vsベイビーマグナムなお話。
ちゃんと解決してたじゃん、イイハナシだったじゃんと思いきやな超展開で
少し頭が追いつかないんですが、情報戦に負けたって事なら仕方ないなと。
そのままだと全滅なので、敵基地にウイルスを仕込みに行く馬鹿二人。
これが有りならクリーンな戦争どころか、工作員全盛期になってそうですが、
そこには目を瞑りましょう。
工作活動ついでにしれっと幼女将校を発見して、
その娘といえばカラー口絵になってたりもするので、新たなヒロインか?とか、
注目していたのですが、あんまり……この巻では関係なさげ?で残念。
オブジェクト戦闘のうち、シンプルイズベスト戦はそーとーな博打度だったと
思うのですが、クウェンサー君の大口に脱帽です。これで殺れると思うなよ。
●オセアニア解放戦
陰謀を暴いたと思ったらさらなる陰謀に巻き込まれて敵はMIBだったお話。
クリーンな戦争へのイメージ戦略でした、ちゃんちゃん。
で終わってもいいと思うのですが、話が一段上に持ちあがって、
この本のページ数も一段上がることになった第三話。
新たな事件の幕開けなので、また前哨戦から始まり、黒幕を探したり、
オブジェクトと戦ったりと盛りだくさん。
前哨戦からして、クウェンサー君の走馬灯スタートなので、
結構なハードモードです。
印象操作というのがこの巻のテーマっぽいので、煽動っぷりが激しく、
民衆の暴徒っぷりがピンチの一つなわけですが、
ここで登場する一話で人質だった少女や、人質だった婆さんがカッコいい。
情けは人の為ならずが、良い意味でハマった感。
助けっ放しで報いの少ないクウェンサー君達、こういう声が届いちゃったら、
そりゃ奮起するよね、としみじみ。
この場面が見られて、本当に良かったです。
それでは、また。
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