電撃文庫『青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』

青春ブタ野郎シリーズ、６冊目。
最終エピソードっぽい感じのクライマックス。
アニメも楽しみなんですが、それどころじゃないのです。

麻衣さんｖｓ翔子さん、ついに訪れた本当の修羅場なお話。

今までのらりくらりだった翔子さんも年貢の納め時。
ずーっと謎だった翔子さんの正体と、咲太くん自身の思春期症候群が
解き明かされます。

前巻のかえでちゃんでも、そーとーツライ気持ちを味わった訳ですが、
気分の暗澹さで言うと、今巻はそれ以上です。

修羅場でニヤニヤしてられるのは始めだけ。
麻衣さんと翔子さん、両名の大人の「余裕」に引っ張り回される咲太君は
笑ってあげられるのですが、二人が「必死さ」を見せ始めてからが、
本当の修羅場です。

どーにもならないことは、どーにもできない。という不条理さがキツイ。
いわゆる難病モノという事になるんでしょうが、そこに思春期症候群という
ファンタジーを加えて、ここまで切なくなるのか。と。

このどえらい事態に、なんとかかんとか向き合い続けた咲太君は、
本当にカッコ良かったです。
今巻は翔子さんも麻衣さんもすごく可愛かったワケですが、
誰に惚れたかといったら、これはもう咲太君だと、断言できます。

悩みに悩みぬいた末、どんな結論が出るのか……？
そんな期待と不安でいっぱいいっぱいな所で、ページが尽きました。

え、つづく？　まじ？

それでは、また。

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