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講談社BOX『恋物語』

セカンドシーズン、ファイナル。
100%悪趣味で書かれた小説です。

まぁ、悪趣味は最初の一段落が全てかな……。

ガハラさんそっちのけで、詐欺師さんの幻想壊しが光り輝く話。

囮物語の後始末。千石撫子との約束の日である卒業式を70日後に控えた
戦場ヶ原さんが頼った相手、それが貝木さんという話であります。

今までのヒロインズ視点な路線をひっくり返し、
まさかの語り部、貝木泥舟デス。

まぁ、そりゃあ、貝木さんは怪異ではないからその資格はあるだろうけど……。
最初のひと段落で、読者を絶望の淵に叩き込む西尾維新さん、まじぱねぇっす。

貝木さんが語り部だというだけで、期待を裏切られた感もありますが、
その肩書『詐欺師』を念頭に置かされて、まったく先が見通せない
物語になってしまいました。

これが囮物語の後始末というだけなら、漠然と阿良々木君たちは助かるん
だろうな、とか幸せな事を思ってられたのに、その前提さえも怪しいとか……。
え、花物語? そんなの関係ねぇ! そんなの関係ねぇ!!

という事で、いろいろと信用ならない事を宣言されつつの、
戦々恐々とした物語ではあったのですが……、それすらも裏切ってくれます。

いや、貝木さんの解決っぷり。カッコいいのなんのですよ。
何をしたかと言うと、ガハラさんと撫子とイチャイチャしただけ。
と言う気もするんですが、それでこそ物語シリーズの主人公です。

完全に阿良々木君から主人公の座を奪わんと言う、そんな展開。

ガハラさんの毒舌を軽くあしらい、撫子の無邪気を軽くあしらい、
ついでに、童女式神も軽くあしらって羽川さんともやり合う(?)
これが大人の余裕ってもんです。さすがプロの詐欺師は違いますねぇ。

そんな物語シリーズ恒例の掛け合い漫才もちゃんとこなしていますが、
やはり、最後の撫子説得シーン。これがまた素敵でした。
様々な会話劇の端々にあった/なかった伏線を、するっとまとめて、
ホント、これはやられました。いろんな意味でズルいです。

ざまあみろ? とんでもないです。

最後の最後は、これが最終巻だと思って読んでいたら、
本を投げつけていたんじゃないか、というオチですけれど、
幸い(?)、続刊がまだまだ出ている事を知っていたので、
西尾維新さんも、趣味が悪いな。と思うに留まりました。

……初めと終わりが悪趣味だから、この本まるまる悪趣味ってことか。

それでは、また。


関連

鬼物語

囮物語

花物語

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