« ハヤカワ文庫JA『約束の方舟 下』 | トップページ | 7月からの気になるラノベリスト »

電撃文庫『楽聖少女 3』

杉井光さんの絢爛ゴシック・ファンタジー、3冊目。

絢爛……かな?
作家の苦悩やら、戦争やらで割と灰色っぽい感じがします。
最後にはきっと……! ってことかな。

開戦間際のプロイセンへオペラを演りに行こうとするも、
記憶が戻ったり消されたりで、体調的にも危機一髪なルゥを見守る、
生暖かい人達のお話。

耳が聞こえなくなる、という有名なベートーヴェンさんの運命が、
ついに迫ってくる……ってか、早いな展開!

冒頭で何の気兼ねもなくイチャイチャイチャイチャしてたんで、
安心しきっていたのですが、それはもうダークな方向へ真っ逆さま。

ルゥの体調を心配する気持ちと、体調の悪いベートーヴェンが生み出す音楽を
心配する気持ちと、二律背反な思いに苛まれるユキ君。
ついに、歴史再現モノとしての岐路に立ちましたねぇ。

オペラに悩むルゥを見て、意地悪するところからして、
その予兆だったという事ですよ。ホント作者の意地悪さが恐ろしい。

何をすべきかは分からずとも、何かしないではいられない、
そんなユキ君はさっさと自覚すべきですが、まぁ……無理ですか。

ベートーヴェンにまつわる部分も、ゲーテにまつわる部分も、
本人と周りの人々と悪魔と、思惑が入り混じり過ぎて、何が何だかです。
一応、理解して読んでるつもりですけど、とても自信無い。

これでベートーヴェンさんの謎は解決? 
いや、まだまだミスリードを含んでそうだからなぁ……特にメフィ辺り。

ナポレオンさんとの絡みも、前巻であれだけあったのにもかかわらず、
今巻ではポリーヌさんだけという。
しかも、そのポリーヌさん、まさかのフルボッコです。

ミヒャエル師の闘魂恐るべし。面白いおじいちゃんって仮面は、
まさしく仮の姿か……。
事後におけるカールさんへの言葉は、全く以てカッコ良過ぎて、
涙がちょちょ切れそうでした。

加えて戦争モノとして、また、もう一つ宗教モノとしても、
以前の杉井作品風な部分がちらほら。集大成になりつつあります。

ま、十字教の最終兵器は今巻では全然活躍しませんけどね!
魔術対決はともかく、あんなモノ持っての直接対決とか、
さすがにこのストーリーで出てきそうにないんだけど……。

それでは、また。


関連

楽聖少女 2

生徒会探偵キリカ 3

シオンの血族 3

|

« ハヤカワ文庫JA『約束の方舟 下』 | トップページ | 7月からの気になるラノベリスト »

00_電撃文庫・MW文庫」カテゴリの記事

アニメ・コミック」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/222518/57650209

この記事へのトラックバック一覧です: 電撃文庫『楽聖少女 3』:

« ハヤカワ文庫JA『約束の方舟 下』 | トップページ | 7月からの気になるラノベリスト »