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電撃文庫MAGAZINE文庫『4月、それは――××××』

作家13人、絵師7人のイマジネーションを爆発させた、
4月のコラボレーション。付録なのに280ページ。
全編、書き下ろしで描き下ろし。
何故売らないのか!? というくらい、普通に文庫。

これは太っ腹と言わざるを得ない。

「サクラ・秘密・ぶっちぎり・初めて・プヨプヨ」の5単語を混ぜて、
4月、それは――××××をキーワードにした短編集。

全体を見てみるに春で浮かれてる人と、
何か違うモノに目覚めてしまった人とで真っ二つと言う感じ。
普段書いてるモノとのギャップが、醍醐味。

「ぶっちぎり」とか「秘密」がそれなりに普通に使われてる事多々。
「プヨプヨ」は異質過ぎて、浮いてる事多々。
「サクラ」が当たり前すぎて逆に、凝った使い方をしてる人が光ってました。
「初めて」はストーリーの鍵になってたりして、面白かったですねぇ。

■4月、それは──旅の始まり『花』
時雨沢恵一氏の担当。

朝、目が覚めると“人”が全員死んでいて、
死体から生えてる謎の紫色の花がキモイ話。

時雨沢さんが腐れた!?
トップバッターでコレいう、編集部の英断が光る。

みんな死んでいて誰も居ない道を、青森から千葉まで走りぬけるという、
サバイバルで旅の話な所は時雨沢さんに間違いないんですけど。
オチもまた酷いの何の。寝覚めが悪くなる事請け合い。要注意。

佐倉は素通りで知ってはいるんですけど、下りた事はない駅。
でも、知ってる名前が出て、ちょっと嬉しかったり。

■4月、それは──永遠のかなたの国『檸檬の終末』
古橋秀之氏の担当。

僕と先輩が卒業式をサボって桜の木の下でイチャイチャする話。
理屈っぽい感じの先輩が、非常に古橋氏のヒロインっぽい。
そしてそれになびくようで、実は一枚上手な僕が、非常に古橋氏の主人公っぽい。
「プヨプヨ」の使い方、というか“EoL”が爆笑。そうくるとは。

■4月、それは──わたしの嫌いな月『地上の翼 人の翼』
鈴木鈴氏の担当。

人力飛行機で飛ぼうとする少年と、それを見守る天狗少女の話。
この天狗娘の可愛さは異常。

妖怪的な、人間とは相容れない感じのプライドと、
いわゆるツンツンヒロインな属性とが、絶妙すぎる。超可愛い。
そして天狗の扇が超カッコ良い。

人力飛行機は、ネタ的に魔女宅のトンボが自動再生された。

■4月、それは──寿命。『僕の小規模な奇跡』
入間人間氏の担当。

余命幾ばくも無いと宣告された21歳が、
しみじみと振り返ってみたり、告りにフラフラしてみたり。

どんよりどよどよと独白する辺りは、見事に入間人間節炸裂と言う感じ。
ただ、ややメタ入ってて、視点をどこにあわせるべきかで、混乱させられる。

オチがオチなので、そんなに深く考えなくても良いのかなーという気も。

■4月、それは──きっかけの季節『Run! Girl,Run!』
柴村仁氏の担当。

引っ込み思案な女の子が、HAHAHAな外人ボーイに街の案内をして、
なにやらモニョモニョする話。
ものすごく王道で、だからこそ良いようなお話。

だから、叔母さんが何かやってくれるはずと、期待を寄せて、
肩透かしを食らった私は、多分なんか見方を間違えている。
キップの良い叔母さんがHAHAHAとお悩み解決だと思ったんだけどなー?

■4月、それは──多感な季節『わたしが恋したNGINNE』
壁井ユカコ氏の担当。

とある集落で行われるコロシアムな儀式、
「闘ンギネ」で勝ち残ったンギネに恋をしてしまった村娘のお話。

ネタとしてはそれなりにある話ではあるんですが、
ジャンル違い(?)な感じで、ちょっと新鮮。

ンギネがアレだってのは分かる人には分かるはず。
ただ、村娘がアレだとはそうそう思うまいに。やられた。

■4月、それは──桜舞い散る季節『とある馬と桜の物語』
佐藤ケイ氏の担当。

馬場の桜と、そこを走る競走馬とのある一夜の会話。しみじみ系。

競馬ネタはあまり縁が無いので、面白かった。
話口調もべらんめぃが効いてて、非常に良い感じ。うめぇ。

たださ。

馬の名前がホントに酷い!
“エターナル”はあんまりだろwww

■4月、それは──変化の季節『マトリョーシカ』
来楽零氏の担当。

ちょっとした不思議ちゃんだと思ったら、
多重人格な様相のヒロインちゃん。その謎を追う話?
素でラブコメかと思ったら、ずっしり来た。

オチが綺麗で良かった。
「馬鹿」ってのは良い意味だと素晴らしい言葉だ。

■4月、それは──地球侵略の季節『春のうららの地球侵略』
渡瀬草一郎氏の担当。

イソギンチャクが漫才で地球侵略を企む話。

やっつけすぎですwww

頭のネジが何本外れてるのか見当もつかない。
渡瀬草一郎さんらしいネジの外れ方なので、読んでて微笑ましいですが、
浮いてる! 周りからすごい浮いてるよ!

■4月、それは──いつか来る春『サエズリ図書館のサトミさん』
紅玉いづき氏の担当。

とある私設図書館に勤める司書、サトミさんが常連さんの身の上話を聞くお話。

人生長いんだから、好きなこと諦めなくてもよくね?
という分かり易いテーマが身に沁みる。
ババア結婚してくれ!とまでは言いませんが、カッコ良いですサトミさん。

でも、ワルツさんにちょっと期待してたのにスルーされてしまいました。

■4月、それは──嘘の季節『4人の親友』
藤原祐氏の担当。

エイプリルフールをテーマに(?)女の子4人の心の声をお届けする話。
合言葉が「死ねば良いのに☆」なのが、実に藤原さんっぽい。

特に、実際は「☆」が無い辺りが、洒落になってなくて、
ホントに藤原さんっぽい。

いや、すごくイイハナシですよ? ホントダヨ?

■4月、それは──死にたくなる季節『電話の向こうの虚偽と真実』
中村恵里加氏の担当。

オレオレな詐欺っぽい電話を受けた祖母を心配して、
電話をしてあげるフリーターさん(長男)な話。

孝行の話がなにやら身につまされるお年頃な私。
分かっちゃいる。分かっちゃいるんだけどね。

オチに関しては、お祖母ちゃんはともかくとして、妹のが謎で仕方ない。
ってか、ここが実話な訳じゃないんですよね、中村先生?

■4月、それは──眠気漂う季節『俺とサランラップと春眠暁を覚えずな彼女』
水瀬葉月氏の担当。

授業中だけでなく、下駄箱でも、体育中でも突然寝てしまう春眠女の観察話。

白水瀬と自分で言うだけはある。爽やかなラブコメ。
オチは見え見えなんですが、それでも可愛い春眠女が良いです。

しかし、花京院というあだ名は酷いと思います。爆笑です。

それでは、また。


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