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電撃文庫『断章のグリム 7』

グロじゃないよ! ホントだよ!
と主張して止まない甲田氏に対して、生暖かい視線を送るお話。

コメントするとしたら、やっぱり「嘘だっ!!!」になるのかしら。

案外あっと言う間に7巻に達しました。

これで「案外あっと言う間」と感じるあたりに、
甲田ホラーが日常に溶け込んでる気がする…。

新たなお話の始まりかと思いきや、7巻は短編集。
それで上下巻じゃないのか…。

毎夏恒例の電撃ミステリー&ホラーのあの企画に混じってた短編2編と、
中編?1編でござい。

2年前の作品と、1年前の作品と、今の作品とも言えますな。
それぞれ、なんとなくちょっと雰囲気違うような。

それと、雪乃さんと蒼衣くんがゲスト扱いなので、
もはや「断章風味の怪談」になっています。
それもまた一興という事で。

・よくばりな犬
深夜十二時にカミソリを口にくわえて水を張った洗面器を覗き込むと、
そこに将来の結婚相手の顔が映る。

という、学生時代に一度は聞いたことあるだろう、よくある占い。
怪談と知らず、実際にやってしまった少女のお話。

「実際にやってしまった少女」にどんどん肉付けしていく、
それがやっぱり怖いんだろうなぁ。

如何に悩んでいるか、如何に追い詰められているか、
それでやってしまって、その後に自責で自罰ときたもんだ。

ただ、それはそれで自分の中だけ。どうにでもなる。
どうにもならない他人の悪意がほぼ皆無なので、ちょっと救われてる気もします。

雪乃さんと蒼衣くんは完全にゲスト。焼くだけ。
微妙に到着遅いですし。

・アリとキリギリス
これは怪談とは全く関係ない、恋に悩む少女のお話。

後付けではあるのでしょうが、
次の話にかかって自分の価値観、世界の話になってます。

いつも通りの少女の追い詰められっぷりもアレですが、
とにもかくにも、このお話はアリとキリギリスの逆転がスゴい。

価値観の相違、それはそれで当たり前の事だけど、
こうも見事にひっくり返るとは…。

雪乃さんと蒼衣くんはやっぱり焼くだけの役。

と思ったら、あの名言。
ちょっと「やられた!」と思ってしまった。
これはやっぱり読者サービスなんだろうなぁ。

・金の卵をうむめんどり
今巻のメイン。
なんとびっくり風乃さんのお話!

風乃さんのお話と言うか、雪乃さんのお友達のお話なんですけど。

風乃さんがお姉さんで、雪乃さんも優しい。
ちなみに蒼衣くんはもちろん出てきません。

再婚相手と戦う継娘の話ですが、これがキツイ…。

大人vs子供の構図そのまま。
まさにどうしようもない、大人の悪意と他諸々。

しかもこの娘が優しいんだまた。
風乃さんも優しいし、なんかいろいろ絶望的。

「自分の世界を守るために、そうするしかない」
という言葉をすごい広義に使っていて、それにちょっと感心したです。

さてさて、では私の世界はどんなかな? とか考え始めると…
あーあ…(ムチャシヤガッテ…

そして、最後にチョシャネコの「Vistaめ…」に噴いた。
嫌われてるんだなぁ、やっぱり。

それでは、また。


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コメント

はじめまして。
ラノベ大好きです。
色々とわけあってここに飛んできました。
わけあっても何も有川浩さんのフリーターの奴を捜してたらここにたどり着きました。
断章7巻は短編だったのですか。
まだ読んでないのですがなにやら今回も面白そうですね!
よくばり~のカミソリの奴は前作のMissingにも使われてましたよね!
って風乃さんの話めちゃくちゃ気になります!早く読まないといけないですね、コレは。
突然乱文&長文すみませんでした。
またちょくちょく見させてもらいます!

投稿: まる | 2008年5月 5日 (月) 22時11分

まるさん、
コメントありがとうございます。
ようこそこんな僻地へ!

こんな感想でよろしければ、どうぞどうぞ。

>カミソリ
Missingは合わせ鏡の記憶が鮮烈過ぎて、
あんまり覚えてませんねぇ…。
でもホントに甲田さんはこの「さすがに誰もやってないだろう」けど、
「でも誰かはやってそう」なオマジナイをやっちゃう“中高生"を描くのが巧いですよねぇ。

投稿: サトロ(管理人) | 2008年5月 6日 (火) 23時21分

確かにそうですね。
甲田さんはグロい否定してますけど、アレは絶対グロですよね。
合わせ鏡と目隠しも私の中でかなりの印象が残ってますね。
コックリさんとかとてもリアルですよね。

投稿: まる | 2008年5月10日 (土) 19時28分

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