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電撃文庫『MAMA』

去年のラノベ界新人王くらい言っても過言じゃない、
紅玉いづき氏の第2作目。

去年12月の電撃文庫MAGAZINEに載った中編『MAMA』と、
小編の『AND』の2本立てです。

この1年、なかなか壮絶に没を出していて、
難産だったみたいですね。

そんな今作ですが、前作『ミミズクと夜の王』とは同じ世界が舞台。
その証拠に某聖騎士さんが出てきます。
お前何しに来たんだよ、と言ってあげて下さい。

『MAMA』はとある女の子と魔物のお話で、
人間の子供と魔物の子供、子供同士による「親子」という絆を主題に置いた話。

人間と魔物との差異は、この際無視して、
子供同士の「親子ごっこ」な話かと思いきや、
年代ジャンプで人間が成長し、途端に「絆」というテーマが化けた感じ。

子供同士、純粋さという心洗われるような「絆」の話だと思っていたら、
大人と子供という立場の違いを作って「絆」を壊す。

それも「間違っていたかもしれない」と言って壊す。

ここの感想を口にするとなると、もう鬱だ氏のう…くらいしか思いつかない。

この辺の絶望感はトトに感情移入した結果なのですが、
私は生憎ママの気持ちにはなれないので、完全にトレースする事も出来ない訳で、
この絶望感でもトトには及ばないと知るや、さらに鬱。

さて、「間違っていたかもしれない」ので「そこに絆は無かった」なのか。
という所でオチ。

ホーイチの役目はそこだったか…むぐぅ…。
このオチは、ちょっと賛否どちらも付け難い。

なので、ティーランぐっじょぶ! と言い換えておきますね。
よし、巧くまとめた。

そしてもう1編、『AND』は「家族ごっこ」の話。
孤児院つながりな盗人と占い師の兄妹の話。

冒頭読んでて、どういう繋がりなんだ? と思っていたら、
しっかりともう一つの『MAMA』の話でした。

「もう一つの」って言うか、「そっちかー!!!」と言う感じですが。
いや、ティーラン出てきたから何事かと思ってたですよ。

そんな訳で『MAMA』の後日談として読んでも良いのですが、
ここはやっぱり兄妹さんの話を。

ってか…

ミレイニアかわいいよミレイニア!

これだけ読んだら、確かによくある類型話なんでしょう。

「なんという虚言癖…」とか言っちゃえばそれまでなんですが、
そこはそれ、雰囲気にやられたという事で。

小編で後日談やりながら、これ、というのはなかなかの破壊力。

いやしかし、それぞれページ数が限られててやや物足りない気はするものの、
次回作に十分な期待を持てる程に面白い話でした。

それでは、また。


関連

ミミズクと夜の王

電撃文庫MAGAZINE プロローグ1

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